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August 21, 2017

シミュレーションウォーゲームのルール

Mtvrule


シミュレーションウォーゲームのルール量は多い。

近年のボードゲームに比べると、とても多い。
手早くゲームで遊ぶためには、短時間で把握できる様に、ルールはできるだけ少ない方が良いと思う。

ルールブックを読みながら、同じ記述が繰り返されている箇所を見つけると、「この部分を削れば短くなるのに」と思ったりすることもしばしばだ。

一方で、プレイしていて疑問が生じて、ルールブックの該当箇所を参照する度に、「たったこれだけ書かれていない。もっと具体例が書いてあればいいのに」と思うことも多い。

「解りやすい」と「分量が少ない」を両立させるのは、なかなか難しい。

ゲームをしていると、何のためにあるのかわからないルールがある。
プレイする前にルールを読むため、プレイして見れば、ああそうかと納得する事が多い。

それでも、何のためにあるのかわからないルールはある。ルールの書き方が悪くて何を指しているのかわからないということではない。

例えば、こんなルールだ。
「各戦闘ユニットは移動フェイズ中にオーバーラン攻撃を行うことができる。」
プレイ前には何の疑問も湧かない。せいぜい、移動中にも攻撃できると思う程度だ。

でも、実際にゲームを動かしてみると、オーバーラン攻撃を行う局面は無かったりする。

そうなると、このゲームではオーバーラン攻撃はしないから、上記のルールは不要であり、そこは削って少なくすれば良いと思う・・・かといえば、そうではない。

「このルールは何のためにあるのだろう。どこかのタイミングでオーバーラン攻撃をする必要があることを、自分は見落としているのではないか。」
と思うのである。
「・・・それは、いつ、どこで行うべきか。」

史実に当たると、劣勢に立たされた陣営による反撃が、オーバーラン攻撃ルールを使って表現されている事が解ったりする。
そうすると、「ああ、なるほど、そういう局面のためのルールか。では必要だ。」と思う。

または、このゲームは、同一ルールで複数の戦場を表したシリーズ・ゲームで、オーバーランのルールは、同一シリーズの別ゲームで用いられるルールで、このゲームでは不要だったということもある。
そうすると、「ああ、なるほど、ではこのゲームには不要なルールだ。」と思う。

でも、はっきり判らない場合も多い。

プラモデルの組立説明書は、ルールブックに似ている。

プラモデルの組立説明書には必要なことに絞って書かれているものがある。
例えば、「5.A14(A16)とA15(A17)を図のように接着する。その後A18とA19を接着する。この3つを項目4で作ったものの所定の位置に接着する。」矢印と図解で説明してある。
これでプラモデルは組み立てることができる。必要にして十分な内容である。

ところが、ほとんどの組立説明書は、そう書かれてはいない。
「5.砲塔周辺装備品の組み立て (発煙筒発射装置の組み立て)A14(A16)とA15(A17)を接着する(発煙筒発射方向に注意)。 (キューポラの組み立て)A18とA19を接着する。(ハッチA19を開けた状態にすることもできます。)この3つを砲塔の所定の位置に接着する。」

そして、組立説明書の脇には、発煙筒発射装置の仕組みと役割や、ハッチ閉鎖状態でも車外を視認できるキューポラの様子について書かれていたりする。

明らかに蛇足であるが、これが楽しい。

ただのパーツが意味や理由を与えられて、有るべきところに取り付けられていくことで、単にプラモデルを組み立てる以上の面白さを感じることができる。
そういう風にプラモデルの組立説明書は作られている。

シミュレーションウォーゲームのルールブックにもそういう部分がある。
特別ルールの部分などに多いが、その部分は楽しく読める。

「27.海岸への進撃 第1ターンの特別ルール:グデーリアン指揮下の独軍第2装甲師団は作戦当初から海岸への進撃を目指すこととされていた。これを表すため、第1ターンの独軍第2装甲師団の移動力は倍になる。また、移動終了時は海岸ヘクスから1ヘクス以内で終了しなければならない。」

ルールブックの分量が多いことと、ルールの把握が困難であることは必ずしも一致しない。

ルールをうまく印象づけることができれば、プレイの際に面倒だと感じることは少ない。

移動や戦闘の箇所にも脇のコラム欄に「当時の移動手段について」や「戦闘結果が表す損害の程度について」といったエピソードやレーティングの根拠などが書かれていると、楽しい。こうしたエピソード部分はルール本文と混ざると、プレイ中に参照しにくいので、是非ともルールと分離して脇のコラム欄に書いてほしい。

ちなみに、脇のコラムにも、エピソードと合わせてちょこちょこルールを散りばめるのは絶対にやめてほしい。同様にマップやプレイエイドに思い出したようにルールを書くのも最悪だ。
それをやられると、いつまでたっても、ルールのヌケがおさまらない。


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