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August 08, 2016

(ArclightGames)デッド・オブ・ウィンター 完全日本語版 最終回

前回までのあらすじ

戦闘ユニットとして数々のゾンビを屠ってきた彼らだったが、苦楽を共にした仲間たちから追放されてしまう。この別れは感情的な行き違いだったのか、それとも巧妙な罠だったのか。吹きすさぶ雪の中を彷徨う彼らには、もはや確かめる術はなかった。

彼らは彼らで生き延びるほかはない。そしてそれはたぶん、これまでの仲間を殺すことになってもだ。

実際のプレイで言うと、いたうさんの操る2人のキャラ、兵士と忍者(!)は追放されてしまいました。追放されると、これまでとは違うミッションが与えられます。その際、今までのミッションが記されたカードが明かされて、彼らが本当はどうだったのかが明かされます。

彼らが裏切り者だったかといえば、実はそうではありませんでした。
彼らは一点の曇りもなく、シロでした。

しかしだからといって、彼らが潔白の証明とともに仲間に戻れるかといえば、そうはなりません。
なぜなら、「追放された者」のミッションカードが新たに渡されるからです。

つまり、彼らはゲームにおける「勝利条件を異にする者」として、存在します。
それは、競合なのか、協力なのか、つまり「味方」なのか「敵」なのか、はっきりとは分かりません。
(私も含めて、追放者のミッションにどのような類のものが有るか把握していませんでした。)

私は、いたうさんを追放したことに、正直後悔を感じていました。
そして、いたうさんの新たなミッションが、我々のミッションの成功とぶつかるものではないことを祈ろうと思いました。希望的観測から、
「このまま、全員が勝利できる可能性が有るのではないか?」
一縷の望みに賭けようと思ったのです。

そして私の操る金髪美女ソフィーはそれを体現しようとしていました。

吹雪の向こうに人影が動くのを感じたソフィーは、仲間たちに動きを止めるよう手で合図をした。
ゾンビとは違う、しっかりした歩みはやがて、有効射程距離まで近づくと、しっかりと足場と作り銃を構えたまま止まる。すぐさま、ソフィーの横で海賊たちが銃を構える。
すると、ソフィーはその射線の中に自分の身を滑らせた。

「ねえ!兵隊さん。・・・・聞こえる?・・・昨日の友は今日の敵ってわけ?追放されたら、殺し合い?・・・あたし、ずっとゾンビと戦ってると思ってたけど、なんか違ったみたいね。ねえ!・・・聞こえる?」

銃声。ソフィーの足元の小石が砕けて飛び散る。

「・・・あたしたち、ゾンビを何体倒せばいいんだっけ。・・・それで、その後は今度は人間も殺すんだったっけ?・・・それで?その後は?あたしたちも殺したその後は?・・・一体誰を殺すの?自分自身でも殺すの?
・・・ねえ、それで満足?・・・みんなが死ねば満足なの?」

銃声。ソフィーの頬に真一文字に傷が走る。

「・・・なによ。満足に殺すこともできないの?・・・判ったわ。丸腰の女は打てないって?・・・じゃあ、あたしも構えてあげる。・・・そうしたら、あたしを殺すと良いよ。・・・ほら!」

ライフルを構えようとするソフィー。銃声。ソフィーの喉に穴が空く。放り投げられた人形のように道路にくずおれるソフィー。目を開いたままののソフィーの顔に雪が振りかかる。ソフィーはもう、まばたきをしない。

ソフィーと行動をともにしていたグループは建物の中に隠れる。図らずもソフィーは証明した。
彼らの殺意は本物だった。そして、彼らは殺しのプロだ。
まともにやりあうのは悲しい結果を生むだけだと知っているからだ。

暗転。

ゆっくり明転。字幕「2日後」

ソフィーとずっと共に戦ってきた海賊の独白が響く。

「ソフィーは信じたがっていた。人々の信頼を。・・・だが、この街の冬は、それをも凍りつかせてしまった。

2日後、本部にいた女性たちのうちに裏切り者が混ざっていたと聞いた。

また、ソフィーを殺した兵士と忍者は、この街をさまよい続けて死んだと聴いた。

何かに耐え切れなかったんだと誰かが言っていた。

それは、きっと、この冬の冷たさのせいだろう。」

・・・本部から運びだされる20体の検体。それらを運ぶ人々。その中にはソフィーが救い出した者も数多い。ソフィーのライフルを抱える海賊。海賊、空を見上げる。吹雪に煙る街全体のカットが次第に俯瞰していって、街の雪全体をを写す。それは、どこまでも続いている。
そして寂しげなピアノとともにエンドロール。

ッて感じでゲームが終わったのでした。
裏切り者は、ホントはハラボンさん操るお母さんキャラだったのでした。
最後は、いたうさんが新たな勝利条件(ゲームの登場人物の5人死亡)を満たすため、既に犠牲になっていた2名のキャラと、私の女性キャラと、自らの2名のキャラを死ぬまで街中を徘徊させるというプレイで幕を閉じました。
結果はいたうさんの勝ち。いやー、わからんもんですな。

いやー、ほんと、あとから考えてもドラマチックな幕切れだったなぁ。
面白かった。ほんとおもしろかった。ゲームでこんなに情景が浮かんだのは久しぶりでしたね。
それではまた!


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August 06, 2016

(ArclightGames)デッド・オブ・ウィンター 完全日本語版 その2

前回までのあらすじ
ゾンビを倒し、本部に検体として送るための数は順調に集まりつつあった。また、街での物資調達にともなって、次々と発見される生き残りの人々。

少しずつ大きくなるコミュニティは、この長く最悪な冬に、人々の結束の暖かさを思い出させるかのようだった。乏しい食料に耐えながらも、このミッションは平穏な終りが近づいていた筈だったが・・・。

不意に本部に兵士が現れる。ゾンビを倒して検体を集める班に属していた彼が、突然戻ってきた。
しかも戻ってきた理由をいくら問いただしても、はっきりした理由を言おうとしない。

何故なのか。疑問が疑惑へと舵を切ろうとしている。

という感じですかね。

ゲームプレイで言うと、ここでハルダカさんからいたうさんに、ある質問がされました。
「ゲームそろそろ終盤で、このままで行くとシナリオクリアできるはずなのに、何故にいたうさんはゾンビ刈りをやめて本部に帰ってきたの?」

これに対して、いたうさんは
「このままで行くとシナリオクリアなので、ちょっと本部でやりたいことが・・・」という答えでした。

ここでハルダカさんから「ひょっとして、このままだとシナリオをクリアしちゃうから、それはマズいというので、本部に帰ってきたのでは?・・・いたうさん、ひょっとして、あなた、裏切り者なのでは?」との疑惑が提示されます。

これに対し、いたうさんは即座に否定したものの、自分に変わる羊を差し出すことができませんでした。
ハラボンさん「あー、なるほど。」との反応で、即座にハルダカさんに同意しています。

これを見ていて、私は迷います。
どちらかが裏切り者だという可能性はある。ハルダカさんがいたうさんを追放したいのか、それとも本当にいたうさんが裏切り者なのか。正直、どちらだとも判断つきかねました。

しかし、自分は裏切り者ではないため、ゲームをこのまま続けていく必要が有ること、ハラボンさんがハルダカさんに同意していることから、多数派で居るためにはいたうさんを追放するしか無いことということで、私もハルダカさんに賛成することにしました。

運命の投票。
ます。
こうして、3対1でいたうさんの追放が決まりました。

そしていたうさんのミッションカードが明かされます。
結果はシロでした。いたうさんは裏切り者ではなかったのです。

本部の女性キャラに問いただされる兵士。
「何故、戻ってきたの?みんなの了解もなしに?」
「いや、オレはバリケードを・・・」

「バリケードなら十分あるわ。これ以上ゾンビが攻めてきても、今じゃこんなに人数もいるし。」
「いや、だから、オレはバリケードを・・・」

そして長い沈黙のあと、

「アタシには本部を守る義務がある。そして、本部は十分に守られている。不安な要素は何一つないわ。
・・・いいえ、違うわね。不安な要素は1つだけ。

・・・あなたよ。・・・あなただけが最も危険な要素の一つだわ。兵隊さん。
あなたがこの本部で何をしようとしているのかは知らないけど、あなたは、とにかく本部には必要ないわ。

そして、おそらく私達のチームにも必要ないのかも。・・・悪いけど、出て行ってもらえる?」

女の右手はまっすぐに出口を指差す。

「・・・そうかよ。検体も揃ったし、おれはもう用無しか。あー、出てってやるさ。・・・クソ。この冬は最悪だぜ。」
みんなに背を向けドアノブに手をかける兵士。

「・・・最後に言っておくがな、オレはシロだぜ。その証拠に、お前らを生かしておいてやるよ。・・・まあ、この次に会った時は、保証はしないがね。」

そして兵士は出て行った。
本部にいた避難民の表情には安堵の表情が戻る。しかし、兵士を追放した女には別の表情が浮かんでいた。

安堵とは違う別の表情、それは例えば、死体を見下ろすような暗い悦びの表情だった。

ここでブラックアウト。

そして次回予告。

「追放された兵士。それは誤った結論だったのか、それとも周到な策略だったのか。吹雪が唸りを上げるこの街で人々は更なる闘いを強いられる。限りなく続くゾンビの襲撃と、そして、かつて仲間だった者同士による悲しい罠。人々は吹雪の先に何を見つけようとするのか。

次回 デッドオブウインター最終話 「生き残りし者たち」

そして、この続きはまた今度書きます。

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August 04, 2016

(ArclightGames)デッド・オブ・ウィンター 完全日本語版

ちーすーたろかー、おまえのちーすーたろかー、我がしもべとなーるがいい。ちーすーたろかー。
こんばんはパパスです。

表題作をしばらく前に青森ゲーマーズネスト例会でプレイしました。
いやー、ため息が出るほど面白いセッションでした。

このゲームとプレイした面子がもー、このゲームにピッタリで、随所に「分かってる」感が溢れ出ていて、ゾンビものの海外ドラマを1クール見終わった時のような満足感、そしてなんとも言えない終了時の雰囲気。
いやー面白かったんですわー。

ゲームはプレイヤー全員が協力し、ゾンビだらけの街で生き延びることができるかっていうゲーム。「でも、たまに、プレイヤーの皮を被った裏切り者がいるかもしれないから、気をつけて。」とかなんとか書いてある。裏切り者はいるかもしれないし、いないかもしれない、という感じなんだそうだ。

ゲームシナリオは、ゾンビを20匹(だったか)倒して、検体としてワクチン研究者に送るというもの。

最初はね、順調にゾンビを狩ってはアイテムを手に入れて、ゴミちゃんと捨てて、交通事故にも合わずに、みんな仲良く目的を着々とこなしていったんですよ。
アグレッシブなプレイングが特徴的ないたうさんは、戦闘力の高そうな男性キャラの二人(兵士と忍者)を操りゾンビを消し飛ばします。
温厚なハラボンさんは、女性キャラ2名でせっせとゴミ掃除などの地味な役割を進んで引き受けていました。
物語を追い求めるハルダカさんはバットを持った元警察署長と愛犬のほのぼのコンビ。
初参戦のわたしは、金髪の元気良さそうな金髪のおねーさんと曰く有りげな海賊のコンビ。

序盤に、ハルダカさんの警察署長がゾンビに噛まれて死んでしまいますが、かえってそれがみんなに生き延びるための結束を促すというドラマチックな展開に。
警察署で武器を漁っていた私は、狙撃銃を手に入れ、毎ターン、ゾンビを屠り続けました。しばらくして薬局やガソリンスタンドに移ってガソリンやら、隠れていた生存者を発見し、本部に連れ帰ったりしました。もちろん味方全員の勝利を信じて。

そしてゲームも終番になると、全員の目標達成が見えてきました。と言うかほぼ確定しかけたタイミングでした。

「これは勝ったよね」
誰もが確信した矢先です。12話完結のドラマで言えば第10話のラストあたりでしょうか。

ここで、戦闘力に秀でたいたうさんのキャラがちょっと微妙な動きをします。
さっきまで順調にゾンビを倒せていて、このまま倒し続ければ勝利条件を満たせるはずなのに、何故か1名の兵士キャラが本部へ戻ってきたのです。

日も沈み薄暗くなった本部に合図のノックが響く。聞き慣れたノックの符牒に、ハラボンさんの女性キャラがドアを少し開ける。すると、そこに素早く差し込まれる雪に濡れた兵士の靴。

「・・・入れてくれ。」と兵士。
「・・・?どうしたの?怪我?みんなは?」と怪訝な表情の女性。
「怪我はない。・・・他の奴らには会わなかった。・・・とにかく入れてくれ。寒いんだ。」
そうして、扉を押し開き、中に入ってくる兵士。

「・・・ああ、ここは温かいな。オレはずっと外に居たからな。・・・ああ、そうだ。バリケードを作らなきゃな。」
「え?どうしたの急に?・・・ねえ、検体は集まったの?みんなも帰ってくるの?」
「・・・あ、ああ。たぶん、もうそろそろ帰ってくるよ。・・・いや、どうかな。帰ってこないかも。」
「・・・ああ、そう。」怪訝な表情の女性。

女性の顔のアップから右目にクローズアップ。その目がゆっくりと疑惑に歪んでいく。
ここでブラックアウト。そして次回予告。

「増え続ける検体。次々と発見される生き残りの人々。乏しい食料に耐えながらも、このミッションは平穏な終りが近づいていた筈だったが・・・。
・・・不意に本部に現れた兵士によって、仲間達の心に一つの黒い可能性が芽生えだす。
そしてそれは抑えきれないほど大きくなり・・・。

次回 デッドオブウインター第11話 「裏切り」

みたいな感じになったんですよ。
正直ゾクゾクしましたね。

そして、この続きはまた今度書きます。

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