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December 24, 2015

第17回北三陸アナログゲームズ電源不要ゲーム体験会 参加報告

12月20日日曜日、八戸市中心街のはっちで開催された北三陸アナログゲーム体験会に行ってきました。
今回も元気にスタッフとして参加しました。

13時頃始まって16時45分には終わるんですが、今回は張り切りすぎたせいか、へとへとになりました。このゲーム体験会では、毎回へとへとになるんですが、今回は特にへとへとでした。この歳でへとへとになるまで遊べるなんて最高に楽しいです。

今回は持ち込むゲームをだいぶ入れ替えての参加だったので、
新しく持ち込んだゲームの反応を見たいことが1点。
新聞に告知が出たせいか、開場当初から参加者が多く来ていただき(多分30名はいらっしゃったと思います。)、そのうち初めていらした方も多かったことが1点。
できれば自分もゲームをしてみたいと思ったことが1点。この3点でグルグル巻きになってしまいました。

入れ替えのゲームの反応ですが、「ノイ」と「冷たい料理の熱い戦い」は概ね好評でしたので一安心でしたが、「ザーガランド」はある程度ゲーム耐性もあり、楽しむ気満々の学生さん達の6人グループにお願いして、お試しプレイをしてもらったのですが、これは失敗でした。

失敗したと思う一番の原因は、現在のボードゲームの傾向に比べて、このゲームのプレイ時間が長いことです。
プレイしてもらった時には、あまりにも地味な序盤の展開から、「これ、いつ終わるの?」みたいな空気になったため、途中から勝利条件を緩和(カードの3枚先取を2枚先取に変更)し、短縮を図りましたが、それでも長かったです。

余りの長さに、終了時には参加者全員から拍手が起こったほどでした。
プレイしてくれた皆さん、ほんとにごめんなさい。そして心からありがとうと言わせて下さい。

ランドルフ作のこのゲームは、決してつまらないゲームではないと思いますが、現在のゲームと比べると、どうしても冗長な感じがしてしまいます。もともと子供向けに持ち込んでいましたが、このプレイ時間だと子どもの集中力は切れてしまうかもしれません。

もしプレイするとしても人数を絞ってプレイしたほうが良いような気がします。今月は最大6人でのプレイでしたが、自分の手番になればサクサクと展開するわけではないため(まあ、そこが面白いわけですが)今時のゲームに比べると地味なんですよね。
うーむ、残念・・・というわけで、来月は引っ込めよう。

話は変わりますが、体験会で思ったことを一つ。
体験会では、ゲームをしたことのないお客さんが来場し、何らかのゲームを紹介されてゲームをします。

そのお客さんが「アナログゲームって面白いな」と感じれば、次は当然、もっと別なゲームも試してみたいと考えると思います。それで、他にはどんなゲームがあるのか、自分で選んでみたいなと思うわけです。
これは、もう、自然な流れだと思います。

そこで、会場の脇に沢山積まれているゲームを見ながら、自分なりにゲームを選ぶことになるわけです。初心者は、ゲームのルールや内容は今ひとつわからないから、箱絵で選んだり、箱の裏の説明を読んだりするのだと思います。そうした少ない情報量ながらも、「これは面白そうだな」というゲームを探し出すことになります。

そして、そのゲームを指差して、「このゲームがやってみたいんだけど。」とおっしゃると思います。体験会の会場には、できるだけ簡単で面白いものが用意されているので、希望のゲームがあれば、それをプレイするのが一番良いわけです。

ですが、ときどき私は、
「そのゲームはこれからプレイするには時間が足りないと思います。」とか、
「そのゲームは対象年齢が高いから、もっとやさしいの方がいいかな。」とか、
「そのゲームは人数が多いほうが面白いから、今は別のゲームがいいかも。」
と言って、その参加者の希望ゲームを退けてしまう時があります。

でも、ホントは、ゲームを途中で終わらざるを得なくても、ルールが複雑でも、理想の展開にならなくても、自分で選んだゲームだからこそ、一生懸命に楽しむことができるのではないかとも思うのです。

経験者は、これまでにたくさんのゲームを遊んだ経験があるわけですから、各ゲームのインストを含めた所要時間や、最も面白いと言われている人数、ルールのわかりやすさ、を知っているため、ついつい、ゲームが面白いと感じられる最短距離を示したくなるものです。

だから、ついつい「それよりもこっちのほうが…」と言ってしまいがちです。
ですが、そもそも、自分でやってみたいなと思ったゲームをプレイするのを邪魔される理由はないし、「自分が選択したこと」こそが「面白さ」や「満足度」の大きなウエイトを占めている場合もあるよなぁとも思います。

シミュレーションゲームの場合も、初心者用とされるゲームがあり、ルールも簡単で馴染みやすいですけど、初心者はそれをプレイすることが一番良いのか?と言うとそんなことは全く無いわけで、いきなりHere I Stand やUkraine '43に挑戦して「これだ!」と思う人もいるわけです。

プレイに多少の困難が有っても、「遊びたいもので遊ぶ」という満足感は大きいと思うんですよね。

経験者たる私は、初心者から「どんなゲームで遊べばいいかわからないんですけど。」と聴かれた時に、答えてあげればいいわけです。

そして、経験者たるもの、ボードゲームのおもしろさを少しでも紹介しようと考えているのなら、初心者が選び出したゲームについて、その選択がどんなに困難が予想されようとも、そこをスムーズに導入してあげることのできる、「お手伝いスキル」を持ちたいものです。

・・・いやいやいや、そうはいっても、例えば、あと30分でゲーム会が終了する時に、6歳の女の子と8歳の女の子と10歳の男の子の3人組に、2人用ゲームで1ゲーム30分かかる「バトルライン」がやってみたいと輝くような笑顔で言われたら、どうしますか。

思わず「ブロックスのほうが面白いよ。オジサン入れて4人でやってみない?」って言いそうですよね。え、言わないって?ホントに?私なら言ってしまうなぁ。

「ゲームをぐいぐいと薦めない。」今後の私の課題であります。

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December 20, 2015

小川洋子著「猫を抱いて象と泳ぐ」を読んで

今年はゲームに関係する本を幾つか読みました。
表題はそのうちの一冊で、うんうんそうだなぁと納得したり感心したりしながら読んだ本です。

ある少年がふとしたきっかけでチェスを覚え、その後チェスを通じて、この世界と会話していくという話でした。
チェスを知らなくても十分に理解、堪能できると思います。

割とこぢんまりした話なのだけど、所々に綴られる少年の心象が胸にしみました。

長い間ゲームをすることを趣味にしてきましたし、昨年以来、ゲームと関わりを強めるようになってから、いろいろと思うことが増えました。そのうちの一つは「ゲームをすることが何になるんだろう。」という疑問だったりします。

ゲームを遊ぶことを、前向きに捉えたり後ろ向きに考えたり、その時々によって答えの変化する疑問なので、別に結論めいたことは求めていないつもりなのですが、最近いつも頭のなかに浮かんでいます。

そうした疑問と、この本の主人公の気持ちがピタッとくっつくことがあって、とても深い印象を残した本でした。

主人公はある日、正体を隠したまま令嬢と呼ばれる人とチェスを指します。
その時に令嬢から、あなたにチェスを教えた人がわかると告げられます。
曰く、最初に駒の並べ方や動かし方を教えてくれた人は、その後その人のチェスに指紋のようなものを授けるのだと。勇敢な指紋は勇敢なチェスを、麗々しい指紋は麗々しいチェスを、冷徹な指紋は冷徹なチェスを指すのだと。

そうだよなあ、と思いました。

チェスやゲームにかぎらず、いろいろなことは、それを最初に紹介した人や教えてくれた人の影響を受けるものです。チェスやゲームを知らない人に紹介するときや、それを楽しむ感覚を伝えた時の印象は、同時にチェスやゲームそのもの印象と混じりあって、人に記憶されていくんだよなぁと思うのです。

だからどうだ、ということではないんですけども。
まあでも、とにかくボードゲームを遊ぶときには、勝つにしろ負けるにしろ、参加者にとって面白い時間になりますようにと願うものです。

年末年始にお暇な方はどうぞ。

蛇足ですが、読み終えた後チェスがしたくなり、本棚の奥からボビー・フィッシャーのチェス入門を出してきて遊んでいます。ちょっと変わった構成の、チェスを知らない人でも楽しめる、クイズの本みたいな入門書です。こちらもおすすめですよ。

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