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October 05, 2015

青森ゲーマーズネスト9月例会報告

さて、ようやくこちらを書きました。

九月はハラさんからリクエストが有って、積み木ゲームがプレーしたいということでしたので、数ある積み木ゲームの中から、Europa Engulfed(飲み込まれたヨーロッパ)をプレーすることにしました。

積み木ゲームをご存じない方のためにちょっと解説。

積み木ゲームは、自分の駒がどのくらいの強さなのかを、相手に見せないようにしてプレーするゲームの一群のことです。軍人将棋みたいなものです。(と言ってピンとくる方も、だいぶ限られるのかな。)駒は、相手に戦力を判らせないように、自分だけが戦力を把握できるように、コマを立たせます。こうして、自分のコマの戦力が判るけど、相手には判らないようにしてプレーします。

このコマは木製のブロックで出来ており、ボード上に立てやすくなっています。このことから、「積み木」という呼び名で呼ばれます。

これらのコマに戦力が記載されており、多くの場合、戦いによって敵からダメージを受けると、コマの戦力が1段階ずつ漸減していきます。戦力が1段階ずつ減少するたびに、四角いコマを90度ずつ回転させて、その減少を記録します。戦い終わると駒を立てて、どのコマがどのくらいダメージを受けたかを隠匿することができるようになっています。ここが積み木ゲームの面白いところです。

Ee2


Europe Engulfed(飲み込まれたヨーロッパ)というのは、不思議な題名ですが、ヨーロッパが何に飲み込まれたのかというと、それは第二次世界大戦に飲み込まれたということです。

第二次世界大戦は、1939年から始まり1945年に終わった戦争で、ドイツ、イタリア、フィンランド、ルーマニア、ハンガリーなどの枢軸国と、イギリス、ソビエト(ロシア)、フランス、アメリカなどの連合国が戦いました。ドイツの指導者はヒトラー、イタリアはムッソリーニ、イギリス首相はチャーチル、アメリカ大統領はルーズベルト、ソビエトにはスターリン書記長がいました。このゲームには出てきませんが、日本はドイツやイタリアと同盟関係にありました。結果は枢軸国の負けで終わりました。

このスケールの大きな戦いを積み木ゲームのシステムでゲーム化したのがEurope Engulfedです。日本語ルールブックは、A4サイズ2段組で33ページという堂々としたビッグゲームであります。

積み木システムはウォーゲームのルールとしては簡単な部類ですので、基本的なルールは難しくないのですが、陸上戦闘主体とはいえ、欧州大戦全体を描こうとすることから、海上戦闘、海上輸送、上陸作戦、航空機、生産、中立国、大国の征服など様々な要素が絡んで、どうしても分量が多くなります。

ルールの分量が多ければそれだけプレイングの幅が広がるわけだから、楽しいじゃないかという人もいれば、そんなにたくさんのルールはとても覚えきれないし、ましてや使いこなせないよ、という人もいますね。
まあ、そこは好みの問題でしょう。(ちなみに私はルールが多いと、それだけでギブアップしそうになります。しませんけどね。

ここまでくると、このゲームは、例会当日に手を上げてインスト受けてからプレーするのは非常に難しい事がわかります。ですから、今回私たちがプレーするにあたっては、2週間以上前から、参加者がそれぞれルールを読んで準備してから対戦しました。とは言うものの、なかなかルールが読み進まず、前々日や前日にようやくルールを読んで、ほとんど覚えてないけど、とにかく間に合わせてプレー当日を迎えることが多いです。

さてこのゲームは、フリーセットアップのゲームです。将棋のように、ゲームの最初に置く駒の位置が決まっているわけではなくて、与えられた駒を自分の(現時点の)領土に自由に配置できるというゲームです。でも、与えられるコマの数が結構多い(50個くらい)ので、ルールもうろ覚えの状態ではなかなか配置作業が進みません。これから3時間以上は遊び続けるゲームの振り出しを迷うのは当然のこととも言えるでしょう。

とはいえルールを覚えたてのプレーヤーが的確な配置を思いつくはずもなく、ウンウン唸りながら初期配置をすることになります。これは結構厳しい。下手をすると配置だけで1時間近くかかってしまうでしょう。
それはちょっと、というわけで、今回は英語版プレイブック中に記載されている、1941年7月開始の配置サンプルに従って配置することとしました。

1941年7月以前といえば、既にヨーロッパにはポーランドは無く(1939年にドイツとソビエトに分割占領されている)、ヴィシー・フランス(1940年にフランスはドイツに降伏した)があり、ギリシャは枢軸国に占領され、クレタ島にドイツ軍降下兵がいる状態です。

Ee4


アフリカ北部では包囲された要塞、トブルクをイギリス軍が奪還(バトルアクス作戦)しようとしており、ドイツ軍は本格的に対ソビエト作戦(バルバロッサ作戦)を開始しようとしている状況です。

配置しただけで第二次世界大戦の主要な作戦を時系列にそって並列で眺めることができるのは、このスケールならではの醍醐味でしょう。

さて、例会ではこのゲームを3人で遊びました。
ハラさんには枢軸を、ふなきさんにはソビエトを、私は主にイギリスを担当しました。

ゲームは既定路線通り、バルバロッサから始まりました。このゲームではターンの最初に担当している陣営の収入を計算し、その収入を元に、ユニットを補充したり、作戦を買ったり(!)します。そして、コマを動かし戦闘を行います。

Ee1


ドイツは主に作戦を買うことに注力し、ソビエト軍を蹴散らし、モスクワへと迫りました。正面を広く取らず戦力を集中することで、モスクワを占領することができましたが、戦線正面が小さく、両脇からソビエト軍に圧力をかけられ、苦しそうでした。

私の担当したイギリスは、国力から得た収入の半分をソビエトのレンドリースに仕送り(ソビエトに倒れられては困るため)し、細々と貯めたポイントで、機甲部隊をアフリカへと送り込み、トブルク開放をして遊んでおりました。

Ee3


ゲームはどちらかの陣営が敗北するまで行わないと勝敗がつかないのですが、プレーの過程だけでも十分楽しめるのも、こうしたビッグゲームの特徴なので、ドイツ軍が最初の冬をロシアの大地で過ごしたあたりでゲーム終了としました。それでもセットアップから5時間ぐらいは遊んだでしょうか。それにしてはあっという間でした。

いやー、楽しかったです。このゲームの魅力は何と言っても、「見晴らしの良さ」にあります。大戦全体を見晴らせる感じ、国家の生み出すポイントによる生産から部隊運用が始まる感じ、物理的にフルマップ2枚のビッグゲームであること、などなど、大きいコトは良いコトなんだなぁと実感させてくれるゲームでした。

こうしたプレイングすら難しいゲームをプレーさせてくれたメンバーに、まずは感謝したいです。またルールの翻訳をしていただいた方にも感謝します。また機会があれば今度は、トーナメントルールで勝敗を含めて遊んでみたいものです。

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Comments

『Europe Engulfed』面白いですよね。
「特別行動マーカー」のルールが白眉ですね、痺れます。

ただやはりちょっとドイツ軍が強すぎるような気がします。ソ連の守り方が全くわかりません。
基本的に装甲部隊がいないと装甲部隊に損害を与えないので、おフランス戦で装甲部隊が傷つかないせいでしょうか。

今GMT社では『Triumph&Tragedy』という3人専用の欧州大戦がでています。これがルールも簡単で非常に面白く、5時間程度で1936~45年までフルキャンペーンが行えます。なんというか、1度プレイしたらその後色々考えて直ぐ再戦したくなるのですよ。(当然できないけど…)
『Europe Engulfed』に勝るとも劣らない超絶傑作ゲームです。

Posted by: トンデモブラウ | October 07, 2015 04:27 PM

トンデモブラウさんこんばんは。
Triumph&Tragedyをプレーされたようで。羨ましい限りです。機会があったら試してみたいものです。

Posted by: papas | October 07, 2015 08:12 PM

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