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February 20, 2005

明るくてキレのいいボス

当時読んでいた雑誌の片隅に、
好きな作家のアシスタント募集の広告が載っていた。
どれどれと詳細を読んでみると、

「月に4冊以上は本を読む方」

と書いてあった。
「4冊以上か。それなら読んでいるなぁ。」
と思いをめぐらすうち、
なんだかムラムラと申し込んでみたい気になった。

その作家の本は、国内の作家にしては珍しく、
ずば抜けて明るく、健全な感じだったので
さぞかし職場も明るかろう。
軽妙な語りも見事なので、さぞかし頭の回転も速かろう。
しかも、当時売れっ子だった。

明るくてキレのいいボスの下、
「えー、今度はサイパンへ取材ですかぁー!いいなぁ!
 先生、ボクも連れてって下さいよぅ!いーんですかー!
 うへへ、毎度スミマセンねぇ」
とか、楽しく過ごせるんじゃ無いかとワクワクした。

しかしながら、あまりにお気楽な想像が過ぎたため、
「そんな、寄る辺無いフワフワした職場で、人生を築いて行けるものか?」
と、着実人生路線が頭をもたげてきて、
結局アシスタント募集へはエントリーしなかった。

その後もその作家は売れた。
別荘も手に入れて、今も面白そうな事をやっている。
別に後悔は無い。
だいいち、エントリーしたところで採用になったかどうかも分からんし。

その作家の本は以前と変わらず、
ボスとアシとしてでは無く、読者として楽しめている。
うん。これで正解だったかもしれない。

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