青森ゲーマーズネスト2025年2月例会で4人ショートゲームを遊びました。
全員18XXシステムは経験者で、このゲームは初めてという環境でした。
ルールインストとセットアップで1時間半、プレイ時間は4時間半でした。

インストを聞いた感じだと、ゲームの仕組みに素直に従えば、まずはマイナーカンパニーを2社経営し、それらを線路で繋いで合併させ、メジャーカンパニーを設立し、長い路線や複数路線を運行・経営する、というのが王道かなと感じました。
そこで、第1サイクルのストックラウンドに、比較的近距離にあるマイナー2社を落札し、これを2回のオペレーションラウンドでつないで早めにメジャーに移行しようと考えました。
後から考えると、「マイナー社の社長株の競り」以外にも乗っ取りや買収、あるいは交渉などで比較的自由に序盤を考えることができたと思います。
ですが、なんとなく「序盤に出遅れてはならない。故に(他プレイヤーとの交渉などの)不確定な要素は排除したい。」と考えてしまいました。長時間ゲームの序盤で躓いて、以降ずっと苦しむのもマジでつらいので、リアルな意味でリスクは避けたくなりますよね。
他のプレイヤーも同じ考えだったようで、仲良く8社のマイナーを2社ずつ経営して始まりました。私はエクスプレス社(車両が1つなら停車駅を1つ増やせる能力)とイースタン・マイニング社(高額収益の鉱山タイルに駅を置く能力)を競り落としました。
本当は、もっと近距離にあるエクスパンシブ社(マイナー社なのにトークンが2つ置ける能力)とエクスプレス社の能力が噛み合う感じがしたので、エクスパンシブ社がとても欲しかったのですが、競り負けてしまいました。

競りとなれば、なんとなく「できるだけ少額で競り落としたい」と考えてしまいますが、競り落とした金額が、そのままマイナー社の列車の購入資金になるので、最小限(120ドル)で競り落とすよりは、少し多めで競り落とした方が便利ですね。まあ、3社以上を競り落とすつもりなら、それに伴う資金計画が必要でしょうけど。

ゲームの目的が「自己資産の増額」なのですが、どうしても自社の鉄道会社の経営を第一に考えてしまいがちです。ゲームの上の話ですが、社長になると経営に責任を持たなくてはいけないような気がするのは不思議ですよね。
もっと大胆に、他プレイヤーに売却を提案するとか、逆に他社に敵対的買収を仕掛けるとか、遊び方としてはいろいろあったと思うんですよね。(どうかな。)

さて、私は当初の予定通り1サイクル目の終わり際にメジャーカンパニーを設立しました。ちなみに社名はイースタン・マイニング・エクスプレス・シンジケート社(黄色)です。各社が列車を買いましたので、2列車が売り切れ、3列車時代(グリーン時代)に突入しました。早いなぁ。

さて、2サイクル目のストックラウンドに入ると勝負がかかってきます。できれば勝ち馬(成長株)に乗りたいが、自社株を買って自社の設備投資を拡充したい気持ちもある。けど自己資金は少ない。ここは様子見をしたいところだけど、早めに手を打つ必要があるのかもしれない。
うーん。

線路のつなぎと車両の保有の状況を見ると、隣のインターナショナル・リソースフル・エクスパンシブ社(青色)が伸びそうだけど株が高値。次点が自社の黄色株。株は欲しいが、自社とはいえこのサイクルでの列車購入はないかもしれない。現在3列車時代なので4列車が買われると、黄色株の2列車は廃車になってしまう危険があるが、たぶん各社とも4列車を買う資金はなさそうなので、このサイクルに設備投資は必要ないと思える。というわけで、青色株を早めに購入しました。

続くプレーヤーも青色株を購入するプレーヤーが続き・・・、あ、しまった。このままいくと、青色社が4列車時代まで買い込める資金が集まってしまう恐れがあるじゃないか!
あ、いやでも、さっき3列車(200ドル)を買った上に4列車(300ドル)までは、届かないか・・・うん、届かないな。危ない危ない。黄色も次のサイクルには4列車を買わないといけなくなるから、自己資金も温存しておいた方が良いかな?・・・いや、投資をしなければ資金は増えない。ここは最安値の紫株(アグリカルチュラル・サバーバン・エクスペリメント社)を安く買って今後の伸びに期待する方が良い。というわけで紫株を購入。
こうしてゲーム中の全ての場面でヒリヒリしながらプレイを続けていきます。
青色社は積極的に他社との相互乗り入れに動き、最高値先行を崩さず走り続けます。そうすることで自身が保有する他社株の価値もを上げていくという戦略は見事でした。わが黄色社も青色社にメリットにならないような場所をアップグレードし続けるなど、負けじと追いかけますが、なかなか追いつけません。
さらに黄会社は4列車の導入が遅れ、1ラウンドのあいだ運行不能に陥るなど業績不振になったりして株価が急上昇とはいきません。ただ、株価で2位を走っていた甲斐もあって、青会社株が市場から売り切れると、ようやく次なる投資先を求める、他のプレイヤーに黄色株が売れ始め、おかげで6列車を購入することができました。これに伴い、紫会社と緑会社(ノーザンポート・トンネリング・フェデレーション社)の車両がすべて廃車になるというような出来事が起こるなどして、ゲームは最終局面に突入していきます。

少しでも自己資金と資産を増やし、他プレイヤーの資産を減らすべく、「他社株を銀行に売却して、株価を下げる」という手も思いつきましたが、他プレイヤーが買い上げればご破算になりますし、悪くすると他のプレイヤーを助ける結果にもなりかねず、これを断念。
そもそも後半にはプレイヤー全員の自己資金はジャブジャブで、どの株も売り浴びせなんぞで株価を下げるなんて意味がなくなっていたのです。健全経営は悪意のある株主を排除するのでした。
しかも7列車時代に突入し、今後時代の更新による列車廃車も起こりませんし、おそらく続けてもこのまま膠着する状況になりました。
そして折よく、ここで4サイクルが完結しゲーム終了。うむ納得。

ゲームが始まったときは、考えどころや駆け引きが多く、とても時間がかかりますが、2サイクル以降は、各プレイヤーともはっきり課題が見えますのでスムーズにゲームが進みます。選択肢は多いですが、現実的な選択肢は1つか2つしかないように思います。
マイナー会社の能力も後半腐る要素とかもなく、すっきりしていて分かりやすいです。(この辺は変に拡張とか出さないでほしい)。良いゲームでした。可変ボードも「経験値がある人」たちと「新規参入者」の壁を取り払っており、誰ても何度も楽しめる仕様になっているところも好感度が高く面白かったです。
良い時代に生まれたと、良いゲームに出会う度にそう思います。
またプレイしたいと思えるゲームが増えました。
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